2016夜桜コンサート 

名称 第17回夜桜コンサート
開催日 2015.3/27(日)
開場・開演 開場 16:00   開演 16:30

毎年、人気の公演で席に限りがありますので、早めのチケット購入をオススメします。
会場名 長学寺(富士市比奈)
入場料 前売り2000円(全席自由)当日2500円
チケットの購入 JIRO富士ファンクラブへ連絡ください
お問い合わせ チラシ参照
交通アクセス チラシ参照
ちらし





過去の夜桜コンサートの様子
夜桜コンサートに想う(前編)初代会長中澤克秀

 今年は記録的な暖冬で、桜前線も10日以上平年より早く、長学寺の自慢の桜も例年なら満開のはずでしたが、上部の方に少しの花びらを残すのみとなっていました。しかしながら、「桜が散ったら、ギターで花を咲かせましょう。」と吉川さんが宣言していた通り、さくらのアレンジ曲を特別に演奏してくれて、まさにギターで会場は満開になりました。 寺の本堂とギターという異色の取り合わせ、それも戸を開け広げ、桜の大木をライトアップして、おまけに薪能を思わせる火の演出。夜桜コンサートは実に風変わりな演奏会と主催している私でも感じています。

 ここで夜桜コンサートがどのように始まったのか振り返ってみたいと思います。1998年4月5日に初めて長学寺の山小屋を使わせてもらい、第2回JIRO富士ファンクラブ総会&ファンの集いが催されました。ファンの集いでは吉川さんの弟子の志水さんがスペインから帰ってきたばかりの頃で、富士に吉川さんと共に来てくれました。その山小屋で、師弟の演奏があり、その後、懇親会をしました。 

 外も真っ暗になった頃、ふと吉村住職がいないなと思っていたら、本堂の方へどうぞという案内があり、一同おもむくと、そこにはライトアップされた満開の桜とろうそくに灯された行燈が暗闇を案内してくれていました。

 本堂からの桜が見事で、思わず吉川さんが「桜をバックに弾いてみましょうか」と言ってしまったのが始まりです。毎年桜の時期には暗黙の了解のごとく自然に準備がなされ、あれよあれよというまに、その時より4回を数えるまでになりました。 吉村住職がふっと姿を消す時は要注意です。今回もそのようなことがありました。 
 (続く…)
夜桜コンサートに想う(後編)
  

 夜桜コンサートも4回ともなると慣れたもので、準備は実に簡単になってきた。当日に午後から懇親会のオードブル用の食べ物を買出しに行く。市内のスーパーで寿司が8時にできあがるように予約する。準備は2人いればOKだ。4時ごろ吉川さんが到着し、自作の携帯ステージを組み立てる。コンサートでは初めて使うらしい。見た目は一人乗れるだけの小さいものだが、ステージがあるとずいぶん音が違うことに驚いた。開場1時間前に会員数人に来てもらい、受付と懇親会の食べ物の準備をしてもらった。皆さん手際よく、何の心配も要らない様子。お寺なのでお盆や食器がそろっており、ちょっとした料理が見事に盛り付けられていった。 

 コンサートは60人ほど集まって、会場にちょうどいい人数での演奏会となった。演奏は8時半に終了、続いて懇親会となった。来場者の半数の方が参加していただき、主催者としては非常に感激した。会員が知人を連れ立って来てくれるので、知らない者同士の交流が懇親会の第一目的。最近定番になりつつある、菊池君のギター演奏などで盛り上がる。しからばと、吉村住職がなにやら長い竹筒を持ち込んだ。尺八を大きくしたような形で、オーストラリアのアボリジニの楽器?だと言う。ほら貝のように「ブォブォ」と低い音で鳴るのだが、本人はお経を唱えたそうな。吉川さんをはじめ、他の人も挑戦して大変盛り上がり、楽しい会となった。 

 時間も遅くなり、吉川さんを含め数人だけが残っていたのだが、ふと気がつくと住職がいない。何処行っているんだろうと思っていたら、お茶振舞うのでどうぞと現れた。本堂に隣接している茶室に招かれたのですが、炉が切ってあり、にじり口のある本格的な3畳の茶室でした。本堂からつながっている部分が茶道口となっているのですが、本堂から見るとまるで押し入れのふすま戸のようで、一見して茶室が奥にあるとは気づかない。まるで隠れ家という言葉がぴったり。

 9人残っていたので、いっぺんには入れないだろうといったが、大丈夫だからどうぞというので、茶道口からぞろぞろと中に入った。3畳では座りきれないなと思ったら、「吉川さん中澤さん、床の間に座ってください」と言うではないか。見るとこの床の間、畳床がフラットでバリアフリーだ(笑い)普通の床の間は床框というもので区切られ一段上がっているから、そこに座るなんて思いもかけない事である。なるほどこれで10人も入れるのだと感心した。床の間の部部まで座ると主人を囲むように客が配置され、実に愉快で心地よい空間だ。明かりはろうそくのみで吉村住職の神妙かつ軽快な語りと、お茶のひとときは夜桜コンサートの締めにふさわしく感動的なものだった。

 夜桜コンサートにまたひとつ魅力を見つけた瞬間でした。ところでこの茶室「偏窟(へんくつ)」と命名されている。由来は後々吉村住職から語ってもらおうことにしよう。

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